コラム

【2024年版】LEDビジョンの費用相場は?導入総額を用途別に解説

街中で急増している大型ビジョンや交通機関の電光掲示板(デジタルサイネージ)、イベントのステージなどに使われるバックビジョンの本体価格相場は、仕様によって異なります。

この記事では、LEDビジョンの本体価格を用途別、仕様別に解説します。

価格はピッチと設置場所で決まる

ピッチと価格

ピッチとは

LEDビジョンは無数のLEDチップを縦横に並べ、点灯することで映像や画像を表示します。そのLEDチップの密度が大きい(密集している)と、より綺麗に映ります。密度が大きいということは、つまりLEDチップ同士の間隔が狭いことを意味します。このLEDチップ同士の間隔をピッチと呼びます。

例:LEDチップ同士の距離が5mm
“P5″と呼ぶ
※Pはピッチの頭文字からとったもの

ピッチと金額の関係

ピッチが小さくなるとその分LEDチップが増える為、金額も高価になります。逆にピッチが大きくなれば金額は安価になります。

設置場所が屋外の場合

屋外でLEDビジョンを使用するには、雨や埃に耐えうる防塵・防水性能と太陽に光負けしない高輝度性能が求められます。ゆえに、ピッチは同じでも、屋外仕様は室内仕様より高価になります。

価格相場表

代表的なピッチと屋内外それぞれの金額相場をご紹介します。

ピッチ 屋内用 屋外用
P0.9 2,100,000円/㎡ 販売なし
P1.5 750,000円/㎡ 販売なし
P2.0 660,000円/㎡ 販売なし
P2.5 600,000円/㎡ 700,000円/㎡
P3.0 500,000円/㎡ 650,000円/㎡
P4.0 350,000円/㎡ 600,000円/㎡
P5.0 300,000円/㎡ 550,000円/㎡
P6.0 250,000円/㎡ 500,000円/㎡
P8.0 販売無し 400,000円/㎡
P10.0 販売無し 300,000円/㎡
P16.0 販売無し 250,000円

LEDビジョンは金額差が大きい

上に価格相場表を紹介しましたが、これはあくまでも相場であり、場合によっては極端に安くなったり高くなったりすることがあります。ここでは、その理由を3点ご紹介します。

製品の種類が多い

一口にLEDビジョンといっても、様々な種類の製品が販売されています。上述したように、ピッチや屋内外仕様で金額が異なることをはじめ、特殊な形状をした異形製品や光や風雨を透過する透明ビジョンなど形状によっても金額が変わります。ゆえに、現場やユーザーの要望によって、提案する製品が異なってくるため、一概に金額を出すことが難しいというわけです。

購入量が多ければ安くなる

他業種同様、利益総額の観点から、一度の購入量(ビジョンの画面サイズ)が大きくなれば、一台当たりのコストを下げることができます。ただし、一定のサイズを超えると工作物となり、官公庁などへの申請が必要になります。その際の申請や設計などで別途の費用が発生するので注意しましょう。

流通コストの差

ネットなどで検索するとよくわかりますが、LEDビジョンを取り扱う業者は多く存在します。

・本体を生産するメーカー

・メーカー代理店

・問屋・商社

・一般向け販売店

・設置会社(工事業者、イベント業者など)

あなたが発注する業者とメーカーまでの間に、中間業者や外注業者が多くいれば、それだけ最終販売価格も高くなります。一方、販売者によっては、直接メーカーから仕入れていることもあります。また、メーカー側に近いところで購入すれば、金額は安くなりますが、購入条件があったり、ラインナップが限られてきます。消費者側に近づけば、ラインナップが多く、サービスも豊富ですが、金額は高くなります。

【用途別】導入費用をシミュレーション、内訳も解説

【50㎡】屋上大型ビジョン(デジタルサイネージ)

屋上に取り付ける場合、大掛かりな支持フレーム、基礎工事、足場工事、クレーン車の手配なども必要になります。

こちらは表示面積50㎡の見積です。内訳をみていきましょう。

 
内訳 金額
本体(P10想定) 12,500,000円
足場工事(2000㎡想定) 2,000,000円
支持材工事 1,500,000円
取付工事 3,500,000円
電気・システム工事 1,500,000円
総額 21,000,000円

足場工事について

作業員の作業効率や安全性を高め、落下物の二次災害防止にもつながります。

金額は建物のサイズや現場によって変動します。相場は1㎡あたり1000円前後です。

支持材工事について

支持材は風や地震などによる本体の転倒、落下を防ぐ目的があります。本体と建物を確実に固定するための基礎工事、自重や風、地震に耐えるフレームの取付を行います。

取付工事について

工場である程度組立したものを運搬トラックで現場まで持ち込み、クレーン車で吊り上げ、ボルトなどで固定する方法が主流です。クレーン車や運搬トラックが現場に進入できない場合、細かく分解して運び込む必要があるため、追加のコストが発生します。

電気・システム工事について

LEDビジョンの動力源は電気ですが、消費電力量が大きいため、専用に単独で引き込むことが想定されます。

制御用の通信線を制御室や守衛室などに引き込む場合も費用が発生します。通信を無線で行うことで、この費用を抑えることが可能です。

【20㎡】屋外壁面中型ビジョン(デジタルサイネージ)

壁面に取り付ける場合、建物壁内の柱などに固定するため、基礎工事は不要です。また、高所作業車が使用できる場合、足場が不要になり費用を抑えることが可能です。

こちらは表示面積20㎡の見積です。内訳をみていきましょう。

 
内訳 金額
本体(P6想定) 10,000,000円
足場工事 不要
支持材工事 750,000円
取付工事 1,000,000円
電気・システム工事 500,000円
総額 12,250,000円

【5㎡】屋外自立小型ビジョン(デジタルサイネージ)

自立式の小型ビジョンの場合、作業車や足場などは不要となり、比較的安く導入できます。

こちらは表示面積5㎡の見積です。内訳をみていきましょう。

 
内訳 金額
本体(P4想定) 3,000,000円
足場工事 不要
支持材工事 200,000円
取付工事 500,000円
電気・システム工事 100,000円
総額 3,800,000円

【30㎡】屋内高所ビジョン(デジタルサイネージ)

大型で高所の場合、屋外同様、適切な構造計算・設計が必要です。

こちらは表示面積30㎡の見積です。内訳をみていきましょう。

 
内訳 金額
本体(P6想定) 8,000,000円
足場工事 不要
支持材工事 800,000円
取付工事 1,100,000円
電気・システム工事 500,000円
総額 10,400,000円

本体費について

室内用のため、屋外仕様の製品より安く導入できます。

各種工事費について

室内の場合、作業の進捗、効率が天候に左右されなくなるため、工事費が安くなります。

【15㎡】屋内低所ビジョン(デジタルサイネージ)

本体と人との距離が近くなるため、解像度の高い製品が望ましいです。

こちらは表示面積15㎡の見積です。内訳をみていきましょう。

 
内訳 金額
本体(P4想定) 4,500,000円
足場工事 不要
支持材工事 400,000円
取付工事 500,000円
電気・システム工事 200,000円
総額 5,600,000円

本体費について

予算や用途によっては、ピッチを1~2にして、4KやフルHDといった高精細な大型ビジョンに変更することも検討可能でしょう。

【5㎡】屋内可搬式ビジョン

可搬式ビジョンはキャスターを付けた簡単に移動ができるLEDビジョンのことです。オフィスや会議室に設置して、業務モニターとして使用したり、店舗などでデジタルサイネージとしての活用も可能です。

 
内訳 金額
本体(P2想定) 3,300,000円
足場工事 不要
支持材工事 不要
取付工事 100,000円
電気・システム工事 100,000円
総額 3,500,000円

各種工事費について

固定式とは違い、支持材工事や取付工事が不要になります。

LEDビジョンの導入費用を抑える方法

LEDビジョン導入の費用を抑える方法としては、次のようなアイデアがあります。

合見積もりを行う

販売業者によって金額は大きく変動します。流通コストや販売業者が属する業界の相場が異なるからです。なるべく多くの業者とコンタクトを取り、金額を比較しましょう。その際、内訳を詳しく聞き、高価な項目は他の業者を探すのもひとつの手です。

異なるスペックの製品を比較する

LEDビジョンは非常に多くの種類を持つ製品です。また、本体内のパーツによっても金額が変動します。その為、予算が合わない場合はスペックダウンすることも検討しましょう。サイズを一回り小さくしたり、ピッチを大きくしてみたりすることで費用を抑えることが可能です。

なお、プロテックではLEDビジョンを高品質製品を格安で販売しております。設置工事まで自社内で完結するため、導入までの総コストを抑えることが可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

補助金を使う

小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金などを活用するのも手です。申請の手間がかかり、審査も行われ、確実に支給されるというわけではないですが、費用を抑えるためにもぜひ活用してみてください。

まとめ

LEDビジョンの仕様や販売業者、工事内容によって金額が大きく変動することが分かっていただけたと思います。LEDビジョンの導入時はなるべく多くの業者とコンタクトを取り、たくさんの製品を比較することが大切です。

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