コラム

LEDビジョンとは?特徴や活用方法を詳しく解説

この記事では、
LEDディスプレイ(LEDビジョン)とは
LEDディスプレイ(LEDビジョン)の魅力とは
どういう仕組みで流れているのか

と言った、基礎知識をご紹介します。

LEDビジョンとは

ビル壁面やコンサート会場などにある、映像を映し出す大型モニターでLEDを搭載した表示器のことを一般的にLEDビジョン・LEDディスプレイと言います。

LEDとは「Light Emitting Diode」の略で、電気を流すと発光する半導体の一種です。


近年、一般家庭にも急速に広まった「LED照明」は身近な存在ですが、
「LED照明」が白色に発光するダイオードで作られているのに対して、
「LEDディスプレイ」は、光の三原色となる赤色、緑色、青色に発光するダイオードを

組み合わせることによってフルカラーの映像表示を実現しています。

LEDによるフルカラーディスプレイの実現はデジタルサイネージ業界に大きな変化をもたらしました。
他のディスプレイと比べてあらゆる面で優位性のあるLEDビジョンは、

現在、大型ディスプレイの分野で幅広く採用されています。

街中で急速に増えているLEDビジョン

LEDビジョンの活用例

LEDビジョンは様々な場面で活用できます。ここではその一例をご紹介します。

活用例① デジタルサイネージ(商業看板)

デジタルサイネージとは情報を特定の人に向けて発信・案内する表示器のことを指します。

・公共交通機関の発着情報や行先情報、電車や新幹線の車内の電光掲示板など

・道路沿いの交通広告(野立て広告)

・商業施設の看板

・展示会や見本市の製品情報の案内

・トラック車載ビジョン

飲食店のデジタルサイネージ 弊社施工

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活用例② バックモニター

バックモニターはステージや会議室で使用され、演出効果、業務効率性を高める表示器のことを指します。

・ライブコンサートやイベントのステージ

・ニュース番組スタジオ

・講義室や会議室

ステージのバックモニター 弊社施工

活用例③ 照明演出

LEDビジョンを照明として使用し空間演出を行います。

・クラブやバー

・遊園地のアトラクションや施設型イベント

アーチ型演出照明 弊社施工

LEDビジョンのメリット・デメリット

従来のディスプレイ(液晶など)とLEDビジョンを比較したメリット、デメリットをご紹介します。

メリット① 圧倒的な明るさ

自発光素子で構成されているため、液晶ビジョンと比べて圧倒的に明るく鮮明に映ります。
屋外用液晶ビジョンは一般的には2000cd/㎡ほどですが、LEDビジョンなら平均で5,000cd/㎡、上等なものであれば10,000cd/㎡と非常明るい映像を放映することが出来ます。

日中屋外の条件下でもインパクトある映像を表現したり、コンサートやイベントなどで迫力ある演出を実現することが出来ます。

※明るさの単位について・・単位はcd/㎡(カンデラ毎平方メートル)で表し、表示画面がどれくらい明るいのかを数値化したもの。

数字が大きい程、画面が明るい。参考までに家庭用テレビは300~400cd/㎡程となります。

メリット② 省エネ

LED照明のメリットとして広く認知されている「省エネ」はLEDビジョンにも当てはまります。

消費電力が低く、長寿命で耐久性にも優れているため、表示時間が長い業務用表示器においては、長期的に高いコストパフォーマンスを発揮します。

メリット③ 様々なレイアウトに対応

LEDビジョンは小さなパネルの組み合わせで構成されるので、液晶モニターのような決まったサイズでの映像放映だけでなく、カーブ状や、らせん状、球体、細長い長方形など、自由度が高くあらゆる形状の映像表現を実現できます。

また、液晶ディスプレイを複数使って大型モニター化すると、画面の縁(ベゼル)が目立ちます。一方でLEDビジョンは縁を必要としないため、見た目が自然な大画面を実現できます。

その他、パネル故障時はそのパネルの交換のみで済むので、大掛かりな修理作業は不要で、メンテナンス費用も削減できます。

円柱型 弊社施工

メリット④ 環境条件を選ばない

輝度が高く、防水性、防塵性に優れているため、あらゆる環境に適応します。

また、室内向けの高画質製品や、採光を邪魔しない透明LEDビジョンなど、多種多様な製品が販売されています。


メリットが多く魅力的なLEDビジョンですが、もちろんデメリットもあります。

デメリット① 価格は安くない

豆電球とLED電球の価格を比べてみてもわかるように、LED自体は安くはありません。そのLEDを最低でも2万個以上、多ければ400万個以上使うわけですから、相応の導入費用は発生します。

しかし、それ以上に価値を創り出す製品であることは間違いないので、下記例も踏まえて、長期的なコストパフォーマンスを考慮することが大切です。

・イベントやコンサートでは演出効果の向上

・スタジオやオフィスでは利便性の向上

・デジタルサイネージでは集客・認知の向上

デメリット② 高温に弱い

電子機器のため、極度に高い気温時には故障やフリーズのリスクが高まります。屋外環境、特に熱がこもる環境(壁面ベタ付けやショーウィンドウスペース)などでは散熱構造が整っているか注意しましょう。

LEDディスプレイの仕組み

デジタル形式のあらゆる画像は、小さな点の集まりで構成されており、LEDビジョンで流す映像は「点の集まり=LED電球の集合」で表現しています。
また、LEDビジョンはフルカラーを表現するために、赤色、緑色、青色の3色のLED電球を使用しており、3色のLED電球ひとかたまりの最小単位は1ピクセルと呼ばれています。

この「ピクセル(LED電球)」が集まって、小さなパネル(モジュール)を構成し、パネルを組み合わせることで大きな画面を構成します。

パネル(モジュール)の組み合わせ方次第でサイズやデザインは自由自在になります。

パネル
一般的にはA4紙くらいのサイズである

画質について

LEDビジョンを構成するLED電球同士の距離のことを「ピクセルピッチ」という言葉で表し、LED電球が5ミリ離れていれば5ミリピッチ、10ミリ離れていれば10ミリピッチと表現します。特に業界内ではP10、P20と呼びます。

ひとつの面積のなかで使用するピクセル数(LED電球の数)が多い程、映像の密度が高くなり高解像度(高画質)となります。

ピクセル数(LED電球の数)が多ければ、当然、ピクセルピッチ(LED電球同士の距離)は小さくなります。

一般的大型LEDビジョンにおける画質の良し悪しは、「ピクセルピッチの大小」で決まります。

高解像度を実現するにはピクセルピッチを小さくする必要があるため、ピクセル数は多くなるので高額になります。

LEDビジョンで放映する画質は最終的にピクセル数(LED電球の数)で決まります。

ただ、ピッチが大きくても、ディスプレイのサイズが広面積であればそのぶんピクセル数が増えるので、高画質が可能になります。

ピッチが小さいに越したことはありませんが、画面サイズや設置環境、放映内容によってはピッチが大きい物でも十分鮮明な映像を映すことができます。

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視認距離について

視認距離とは、「ターゲット(映像を見せたい相手)からLEDディスプレイ画面までの距離」のことです。視認距離はビジョンの画質、ピッチにも関係してきます。

ピッチが大きい場合、至近距離では目が粗く画像も粗く見えますが、離れた距離から見ると粗さが目立たなくなり画像も鮮明に見えます。

つまり、視認距離が短い場合はピッチの細かい物を選ぶ必要がありますが、

視認距離が離れている場合はピッチの大きいものでも鮮明に見せる事も可能になります。

導入までの流れ

一般的には用途の確認を行い、サイズやピッチの決定後、設置となります。

所要時間は在庫があれば、最短1週間、受注生産の場合は1か月半前後が相場です。

まとめ

・LEDビジョンとはLEDを発光源とした表示器

・設置環境は問わないが、割高になることがある

・導入時は視認距離やピクセルピッチを考慮する


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